ガリシア(スペイン)旅行記      川久保 益男 会員
メンバー:私とSさんの二人。 SASに強い「地球の歩き方」で航空券、マドリッドでの1泊分を確保。 残りのホテル、サンチャゴのパラドール、ルーゴからマドリッドに帰る時の 夜行寝台列車のチケット、カフェ・デ・チニータス(フラメンコ)等はインターネットで予約したり、直接電話したり、FAXを使ったりで予約。 全部手作りの14日間。 成田 〜 コペンハーゲン(デンマーク) 〜 マドリッド(チンチョン往復) ビーゴ 〜 サンチャゴ・デ・コンポステッラ 〜 ルーゴ(ア・コルーニャ往復)マドリッド コペンハーゲン 〜 成田

寒の戻りのマドリッドから粉雪の舞う峠を超え、もう春が近いガリシアへ。窓外の景 色の移り変わりが面白かった。ビーゴと言う街は、ポルトガルの直ぐ上でヨーロッパでも有数の漁港。上品な町並みとすれてない人達、勿論マリスコスと呼ぶ魚介類は最高の味だった。日本人はほとんど行かないガリシアを旅してみて感じたのは、予想していたとは言え日本と同じ様にスペインにもいろいろな場所が有るんだという、ごく当たり前の感想である。乾燥していて、地中海が有って、フラメンコが見られて、パエリアやガスパチョが食えるスペインも間違い無くスペインだが、そうではなく、しっとりと落ち着いていて、そこに住む人達もアンダルシアの様に賑やかでなく、こんな純朴な場所もやはりスペイン。
「チンチョンのマヨール広場」 チンチョンでスペイン人の旦那さんと住み、日本人にスペイン語を教えて生活している夫婦に会いに行きました。チンチョンは「これといって特に何も無い所」とは聞 いていましたが、この広場とパラドール以外は本当に何も無く、雨が降って寒かった事も有り、もう行きたいとは思いません。
「チンチョンのパラドール」パラドールの四角い回廊の一部がカフェになっていました。ここには泊まらなかった が、やたらと豪華過ぎず好印象を持った。
「VIGO近くのリアス式入り江に浮かぶ貝類のイカダ」日本の「リアス式海岸」の元祖がこの当たりの海岸。スペイン語では「リア」と言 い、ここではムール貝の養殖をしていた。
「HOTEL BAHIA DE VIGO の窓から」このホテルは海に面して立ち、窓からの180度の景色は海と対岸。最初、反対側の部屋に案内されたが、海側に替えてもらった。海が見えるホテルと部屋が気に入り、3泊の予定を5泊に変更した。この部屋で1泊¥12,000。部屋のバスはジャグジー付きで、歩き疲れた身体や足に心地よかった。
「VIGO市内」道と道の間に有る歩道部分。真っ直ぐ行くと10分弱で海に出る。マドリッドからこ こに移動してまず感じたのは、何て豊かで落ち着いた街なんだろうか、と言う事。マドリッドの様な危険と緊張感は皆無に感じられ、街を歩く人の顔つきや目付きも、 穏やか。道端で物を売る黒人を何人か見掛けたくらいで、ほとんどが地元の人の様に感じた。カフェやレストランやホテルの従業員ですら、人当たりが良かった。それで いて適度な活気が有る不思議な場所。 街の中心部には銀行の類が集中し、この地方の要である事が分かる。物価はマドリッドより少し安い。
車の運転マナーから見ても、ガリシアはデンマークやノルウェー並、と言ったら信じて もらえないかも知れないが、本当である。信号の無い横断歩道で渡るタイミングを見ながらきょろきょろしていると、 路線バスが急ブレーキに近い形で止まってくれ、運転手が「渡って良いよ」のサイン。マドリッドとは全然違うのである。

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